妙典歯科Nクリニック
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白い詰め物(CAD/CAM)

白い詰め物(CAD/CAM)

2023/05/15

こんにちは!
千葉県市川市の妙典駅前にある妙典歯科Nクリニックです。

数年前より保険治療で白い詰め物(CAD/CAM)が適応されるようになりました。

保険内で費用負担が抑えられて、虫歯が治せて、見た目が以前の銀と比較してよくなり、金属アレルギーに対応できるのであればやってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。

今説明させていただいた内容ではメリットが多く感じられるかと思います。

しかし、いいことばかりではないのが実際です。
今回はあえてデメリットに着目してお話させていただきます。

・保険診療はルールが明確であること。
・切削量は多くなること。
・機械的強度は劣ること。
・着色(変色)を起こすこと。
・接着力に依存すること。

・膨張率が高いこと。
・最近導入されたためデータが少ないこと。

まず1つ目の保険診療はルールが明確であることです。
単純に保険診療が悪いわけでは全くありません。むしろ私は保険診療のルールは明確であるべきだと考えております。

では、なぜデメリットになるのか。
ひとつに保険診療は大前提として病気(疾患)に対しての処置を保険診療としていることです。
当然といわれると当然ですのことなのですが、病気でないものは保険診療として扱えないということです。
例えば「歯を白くしたい。」は病気でしょうか?もちろん違います。銀歯が入っているので白くできるかといわれたらそうではありません。銀歯に虫歯があったり、不適合な銀歯であれば病気(疾患)と診断され病名がつきます。そうなった場合に虫歯を治すために銀をはずし虫歯を除去、その後の修復処置として銀歯ではなく白い詰め物を行うということなのです。


つぎに適応部位が限定されていることです。
CAD/CAM冠であれば前歯から奥歯まで条件次第でカバーできます。歯は基本的に前から7本ずつ生えてきます。

前から5番目までは、噛む力の等を考慮して問題なければ基本的に可能です。

6番目の奥歯は、7番目の歯が上下左右で1本ずつ残存していて嚙む力の負担が問題なければ適応になります。

7番目の歯は基本的にはCAD/CAM冠の適応ではありません。ただし金属アレルギー(歯科用金属に使用される金属)の診断書または医科からの紹介があれば、保険内でCAD/CAM冠を作成することが可能になります。
冠ではなく、CAD/CAMインレーであれば歯の隣接面と呼ばれる歯と歯の間にまで及んだ虫歯でなければならないため噛む面の溝のみの虫歯は適応外または余分に歯を削ってしまうこととなります。

2つ目に切削量が多くなることですが、3つ目の機械的強度と相関性が高いのでまとめてお話すると。

材質は樹脂にフィラーと呼ばれる石を混ぜて固めたものですので主成分は樹脂(プラスチック系と呼んでいます。)です。石は強度を上げるために入れています。

強度が従来の金銀パラジウム合金よりも弱いのは樹脂と金属を想像していただければお分かりいただけることと思います。

強度を補うためにはその分、材質を厚みや力の加わる部位を避けなければならなかったり、応力の集中を避けなければなりません。

厚みは虫歯が小さくても最低限の厚みは確保しなければならないため、単純に虫歯が取れたらそれ以上削らないというわけではありません。

4つ目は着色です。

樹脂系の詰め物であるために、劣化していくとどんどん黄ばみがでてきて茶色になっていきます。入れた最初は色が良かったのに、使用していくうちに色が変わってきたなどの現象も十分起きます。着色は表面上のことが多いためお掃除やホワイトニングで落ちることもありますが、詰め物の場合にはホワイトニング等の効果はないといっていいでしょう。

5つ目は接着力です。

さまざまな接着操作が開発されてきたため接着力は向上してきていますがまだまだ完全とは言えず、被せや詰め物をしてから脱離してくることもしばしばあります。

ある研究データでは脱離する割合は2年で50%に起きたという報告があります。

また脱離したものを再度セットするのであれば2年で85%は持たせることができているという報告もあります。

6つ目は膨張率です。

物体は温度によって少なからず膨張または収縮します。

お口の中は温度変化が激しいです。100度の熱い紅茶を飲むときもあれば、0度以下のアイスを食べるときもあります。

歯も当然物体ですのでこの温度変化について膨張や収縮を繰り返しています。

そこに材質の違うプラスチック系の詰め物をはめ込むわけですから、膨張率に差があれば当然はみ出したり小さくなりすぎたりします。5つ目の接着面に毎回力がかかっているので接着剤もはがされて脱離するのでしょう。

7つ目は新しい物にはつきものですが蓄積されているデータは少ないです。先ほどの脱離に関するデータも2年の経過データでしかお話できていないため、今後たくさん脱離がふえてくるのか、それともそれ以上の脱離が起きないのかまだまだ経過を追っていくべき課題が残されています。

今回はあえてデメリットを中心にお話しましたが、メリットも十分ありますし、不安であるのであれば、セラミック治療も新たな選択肢としてご提案させていただきますので是非妙典歯科Nクリニックでご相談ください。

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