歯茎が黒い
2023/06/27
こんにちは!
千葉県市川市の妙典駅前にある妙典歯科Nクリニックです。
口の中の変化はなかなか気づきにくいものです。
今回はお口の中の粘膜が黒くなる疾患についてお話します。
お口の中の粘膜が変化することを色素異常と呼びます。
口腔粘膜における色素沈着は内因性色素であるメラニン、ヘモジデリン、ビリルビンによるものと外因性色素である金属や薬剤によるものがあります。
いずれも褐色から黒色あるいは暗青色を呈します。
出血性疾患、ヘモクロマトーシスでは血液由来のヘモジデリン、黄疸ではビリルビンが口の粘膜に沈着することがあります。
外来性色素沈着の原因となる金属として水銀、銀鉛、蒼鉛、アマルガムなどがあります。水銀では歯肉縁が暗青色になり、蒼鉛では灰色から黒色の着色になります。
1.生理的色素沈着
生理的色素沈着とは病的意義の無い色素斑、色素沈着のことで、歯肉によく見られます。多くは帯状に沈着してメラニン色素沈着と呼ばれます。
2.色素性母斑
いわゆるホクロで皮膚にできることが多いですが、口腔粘膜にもできます。類円形の淡褐色から黒褐色の境界明瞭な色素斑です。
3.充填物、補綴物による色素沈着
充填物(詰め物)、補綴物(被せ物)を除去する際の金属片の飛沫または金属の溶出によって歯肉周囲粘膜が青色に着色した病変で『メタルタトゥー』と呼ばれます。審美的に問題であれば切除していきます。
4.全身疾患に伴う色素沈着
全身疾患で色素沈着を伴う疾患はいくつかあります。
A. Addison病
副腎皮質の病変でステロイドホルモンの分泌が慢性的に必要量以下に減少した状態で発症します。口腔粘膜の着色に対して処置は行わず、原因である疾患の治療を行えば自然に治癒していきます。
B. Pueutz-Jeghers症候群
口腔粘膜、手指、足指に色素斑と胃腸に多発性のポリープを生じる常染色体優性遺伝性の疾患です。口腔粘膜に多数の斑点が認められますが、特にこちらも治療の必要性はありません。
C. von Recklinghausen病
皮膚のカフェオレ斑と多発性神経線維腫を主徴とした常染色体優性遺伝性疾患です。口腔では口腔粘膜に単発または多発する線維腫が現れます。
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