いつの間にか壊死した歯
2023/09/25
こんにちは!
千葉県市川市の妙典駅前にある妙典歯科Nクリニックです。
今回はいつの間にか歯の神経が壊死を起こし骨の中で膿を作ってしまった症例をご紹介します。
根尖病巣
レントゲン写真
あるレントゲン写真をお見せいたします。
レントゲン写真では真っ白に写るほどX線が通らず黒いほどX線が良く通過した場所になります。
つまり何もない空気のような場所ではX線が通過して黒くなり、X線を通さない密度の高い金属のような材質は白くなるということです。
今回のレントゲン写真では歯の頭の部分は全て被せ物が入っているため真っ白に写っています。
歯の根っこの部分の更に内部に左側の2本の歯には内部に白い線が入っており、神経を除去し中に薬剤が入っている状態です。
右側3本には白い線はなく、黒い線の状態で、内部には神経や血管が本来は存在しています。
一番右に写るはの根っこの先端部分には先端部分を中心とした黒い丸が見えるかと思います。このように像が写る場合これは歯の根の先に膿が溜まっている状態の可能性が高いです。
実際治療を介入すると神経は壊死し、やはり根っこの先端から膿が出てきました。
患者さまは当院で指摘されるまで特に痛みもなく生活していました。
ではなぜ壊死してしまったのでしょう?
歯の神経の壊死の可能性はいくつか考えられます。
・もともと虫歯で治療のために被せ物をしたが虫歯が神経を刺激していたために壊死が起こってしまった。
・被せ物を作るために歯を削り、削った刺激により神経が壊死してしまった。
・歯の打撲等による外傷によって神経が壊死してしまった。
・噛む力がこの歯へ集中し負担が強すぎたために神経が壊死してしまった。
など。
治療しているからといって再度治療が必要ないわけではありません。
また症状なく進行していた歯の先端にある膿の治療が必要かどうか。
確かに症状がないため治療の必要性を感じない方は一定数いらっしゃいます。ただ治療をしない場合どうなるでしょうか。根の先に溜まる膿は次第に大きくなり歯を支えている骨が溶かされていきます。前後の歯を支える骨まで溶けていき障害は1本の歯にとどまらなくなります。また膿が溜まっているということは常に細菌と自己の細胞が戦い続け炎症反応は慢性化していきます。慢性の骨髄炎を引き起こしたり免疫の異常をきたしたりと二次的な被害が及ぶ可能性があります。
そのため早期に治療することが賢明です。
ただ根管治療直後のレントゲン画像ではすぐに黒い像が治ることはないために黒い像があるからといってすべて治療しなければならないというわけではありません。
症状がない場合でも歯医者さんには定期的な通院を心がけましょう。
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妙典歯科Nクリニック
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