親知らずより奥の歯!?
2023/11/04
こんにちは!
千葉県市川市の妙典駅前にある妙典歯科Nクリニックです。
突然ですが、間違い探しです。次の2枚のレントゲン写真で明らかに違うことが2つあります。どこでしょうか?
答え合わせです。
AさんとBさんは明らかに違う人なので歯の大きさなどは無視してください。
1つ目、レントゲン写真2のBさんは向かって右下の顎の角に黒い丸が写っています。
2つ目、レントゲン写真1のAさんとレントゲン写真2のBさんでは歯の数が明らかに違います。
今回は2つ目の歯の数の違いについてお話いたします。
まずはどちらが一般的な歯の数かというとレントゲン写真2のBさんです。人間の成人の歯の一般的な数は28本+親知らず4本の計32本といわれています。
ではレントゲン写真を診てみましょう。
Aさんは上の歯16本、下の歯18本の計34本。Bさんは上の歯15本、下の歯15本の計30本。
Bさんは親知らずを2本抜いているようですので一般的な歯の数です。
Aさんは親知らずを含めて32本のはずが、+2本の34本あります。数が少ないなら歯が抜けたや歯を抜いたで理解できますが、多いとなると通常ではありません。いわゆる過剰歯に当たります。過剰歯はさまざまな部位にできます。上の前歯のど真ん中にできることもあれば前から4.5番目辺りにできることもありますし、一番奥にできることもあります。
今回は一番奥に過剰歯ができています。いわゆる9番目の歯です。親知らずは通常8番目の歯のことを指すために親知らずよりも奥に生えた9番目の歯です。
実際過剰歯は問題となることもありますし、全く問題とならないこともどちらのパターンもあります。
今回のレントゲン写真1、Aさんの場合右下の9番目の歯は周囲の歯茎に腫れが発生しレントゲン写真上も周囲の骨が吸収している像が認められます。
原因除去のために9番目の歯の抜歯が必要になってきますが、今回の抜歯は非常に難易度が高いです。
骨の奥深くに埋まっていることや、下顎管といって下あごの骨の中に太い神経や血管の入っている管があり、レントゲン写真では歯の直下に並走して見えているのです。抜歯の際には歯を分割したり周囲骨を開削したり、歯を揺らしながら抜いていくためにこの下顎管を傷つけてしまうリスクが高いのです。
当院では難易度が中等度の抜歯程度であれば当院での抜歯が対応可能ですが、今回は非常に高難度と思われるために総合病院や大学病院などの高次医療機関への紹介を行います。
無理に自院で解決するよりも全身麻酔や高度な医療機器の揃った病院で最良の治療を受けてもらうこと、つまり患者様にとってより安全で適切な治療を受けていただくことが最大の医療提供と考えております。
抜歯など注意事項・合併症・副作用の多い処置では安易に近場のクリニックで済ますのではなく、治療を行える歯科医師または専門機関への受診をおすすめいたします。
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妙典歯科Nクリニック
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