ホワイトニングの原理は、歯の表面や内部に蓄積した着色物質を分...
2024/12/16
ホワイトニングの原理は、歯の表面や内部に蓄積した着色物質を分解または除去することで、歯を白く見せるというものです。主に過酸化物(過酸化水素または過酸化尿素)を用いて化学反応を起こし、歯の内部の着色を漂白します。以下でその仕組みを詳しく説明します。
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ホワイトニングの種類と原理
ホワイトニングは、大きく分けてオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類がありますが、いずれも共通して化学反応を利用します。
1. オフィスホワイトニング
歯科医院で行われるホワイトニングで、高濃度の薬剤を使用します。
主成分:過酸化水素(H₂O₂)
原理:
1. 過酸化水素が歯のエナメル質を通過し、象牙質に浸透します。
2. 着色の原因である有機化合物(色素)に作用し、酸化反応を引き起こします。
3. 酸化によって色素が分解され、無色またはより明るい色になります。
4. 高濃度の過酸化水素により、短時間で漂白効果が得られます。
特徴:歯科医師が薬剤を直接塗布し、場合によっては光やレーザーを用いて反応を促進します。
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2. ホームホワイトニング
自宅で専用のマウスピースと薬剤を使って行う方法で、低濃度の薬剤を長時間使用します。
主成分:過酸化尿素(Urea Peroxide)
過酸化尿素は唾液に触れると徐々に分解され、過酸化水素を放出します。
原理:
1. 過酸化尿素が歯のエナメル質をゆっくりと浸透します。
2. 時間をかけて色素を分解し、歯を白くします。
特徴:低濃度のため刺激が少なく、ゆっくりと効果を得ることができます。
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ホワイトニングの化学反応
過酸化物が分解される際に、強力な酸化作用を持つ「活性酸素」が発生します。この活性酸素が着色物質と反応し、以下のように働きます。
1. 着色分子の酸化分解
歯に蓄積された有機化合物(茶渋、タバコのヤニなど)は、複雑な分子構造を持ちます。
活性酸素が結合を切断することで、分子が小さくなり、無色化または透明化します。
2. エナメル質への影響
エナメル質自体の構造には影響を与えず、内部の色素を分解します。
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ホワイトニング後に歯が白く見える理由
ホワイトニング後に歯が白く見えるのは、色素分解だけでなく、光の反射の変化による効果も含まれます。
色素が減少すると、光がエナメル質内を透過しやすくなり、明るい色が強調されます。
透明感が増し、歯全体が白く輝くように見えます。
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ホワイトニングの効果と限界
1. 効果が高いケース:
外因性変色(コーヒー、紅茶、タバコなどによる着色)
軽度の内因性変色(加齢や薬剤の影響)
2. 効果が限定的なケース:
テトラサイクリン系抗生物質による深刻な内因性変色
エナメル質が極端に薄い場合
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注意点
ホワイトニング後は、エナメル質が一時的に脱水されるため、数日間は再着色しやすくなります。
個人差があり、効果の持続期間は飲食習慣や口腔ケアによって異なります。
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ホワイトニングは安全性が高い施術ですが、施術前には歯科医師と相談し、適切な方法を選ぶことが重要です。