CAD/CAM冠とセラミック冠は、どちらも歯の修復に使われる...
2024/12/20
CAD/CAM冠とセラミック冠は、どちらも歯の修復に使われる人工物ですが、素材や製作方法、用途に違いがあります。それぞれの特徴を以下にまとめます。
---
1. 定義
CAD/CAM冠
CAD(コンピュータ支援設計)とCAM(コンピュータ支援製造)の技術を用いて、ブロック状の材料を削り出して作るクラウン(被せ物)。主にハイブリッドレジン(樹脂とセラミックの混合材料)で作られます。
セラミック冠
純粋なセラミック(陶材)またはジルコニアやE-maxなどの高性能セラミックで作られるクラウン。手作業や機械加工で製作されます。
---
2. 材料の違い
CAD/CAM冠
主にハイブリッドレジン(セラミック成分が含まれる樹脂)で作られる。
柔軟性があり、天然歯に近い硬さ。
強度や耐久性ではセラミックに劣る。
セラミック冠
純粋なセラミック(例:ジルコニア、E-maxなど)で作られる。
非常に高い強度と耐久性を持ち、見た目も天然歯に近い。
---
3. 審美性
CAD/CAM冠
樹脂成分が多いため、天然歯に比べて透明感や光の反射が劣る。
前歯のように審美性が求められる部位には不向き。
セラミック冠
高い透明感と審美性があり、天然歯に非常に近い見た目を実現できる。
前歯や審美修復に適している。
---
4. 強度と耐久性
CAD/CAM冠
セラミック冠より強度が低く、経年劣化しやすい。
噛み合わせの負荷が強い部位では割れたり摩耗する可能性がある。
セラミック冠
非常に高い強度を持ち、長期間使用できる。
割れにくく、摩耗にも強い。
---
5. 製作方法
CAD/CAM冠
歯科医院内で短時間で製作可能(即日治療が可能な場合もある)。
患者の歯型をスキャンし、機械で削り出して作成する。
セラミック冠
製作には歯科技工士の技術が必要で、通常1~2週間程度かかる。
細部まで手作業で調整されるため、見た目や適合が高精度。
---
6. 費用
CAD/CAM冠
保険適用の場合が多く、比較的安価。
自由診療の場合でもセラミック冠より低コスト。
セラミック冠
自由診療が多く、CAD/CAM冠に比べ高価。
使用する素材によって価格が異なる(例:E-max、ジルコニアなど)。
---
7. 主な用途
CAD/CAM冠
保険適用が認められている奥歯の小臼歯・大臼歯。
審美性がさほど重視されない部位や、短期間での治療が求められる場合。
セラミック冠
前歯や審美性が重視される部位。
強度が必要な奥歯にも適用可能(ジルコニアなど)。
---
まとめ
---
選択のポイント:
保険適用を希望 → CAD/CAM冠
見た目や長期的な耐久性を重視 → セラミック冠
治療目的や予算に応じて、歯科医師と相談して最適な選択をすることが大切です。
#歯医者
#セラミック#CAD/CAM
#妙典#市川市