深い虫歯でも痛くない？

虫歯は慢性的に進むものと急速に進むものと2つあります。

急速に進むものは歯の表面から歯の内部の神経までまっすぐに進み歯の変色なども少ないまま痛みが強くでます。

しかし、慢性的な虫歯はスピードは非常に緩徐に進み、内部の変色は強く、じわじわと全体的に広がっていきます。痛みは少ないことが多いのが特徴です。

 

急速に進むものは痛みで虫歯と気付くことがほとんどであるために歯医者を受診するきっかけになります。

しかし、緩徐に進む慢性の虫歯では「黒くなっているから虫歯じゃないか？」と受診するきっかけになります。逆に言えば見えない部分では全く気が付かないのです。

 

慢性的に進んだ虫歯は範囲が広いために削る量も同様に多くなります。

神経近くまで虫歯を除去していき、神経ギリギリまで削ることも少なくありません。

 

拡大鏡という眼鏡をかけて治療していると、うっすらと透けて神経が見えている状態までいきます。

 

当然深い虫歯では麻酔を使用して治療を行うため、虫歯を取り切ったときに痛みは感じないことが多いですが、神経ギリギリまで削っているためにいつ痛みが出てもおかしくない状態であったこと、また削った刺激は麻酔をしていて痛みがなくても歯の神経には伝わっていたことなどから、治療後に痛みが出てくることは容易に想定されます。

 

歯の治療をして痛みが出たのは確かに歯科治療を行ったことがきっかけかもしれません。

しかし、治療をしていない場合でも痛みが今後出ることは間違いなかったでしょう。

 

当院では痛みが出る可能が高い場合には常に状況を説明し、今後症状があれば神経取る治療が必要です。とお伝えさせていただいております。

 

そのように伝えられた場合には他のところが同じような状況にならないためにも歯磨きや歯医者さんでの定期的な通院を行っていきましょう。