悪習癖による歯列不正

歯並びは遺伝で構成されるとおもっていませんか？

 

もちろん遺伝の関係も歯並びを決める大きな要素であることには間違いありません。

しかしながら、歯並びを決定する要因には先天的なものだけでなく後天的な物も大きく影響しています。

 

先天的とは生まれ持って備わっていることやものです。

歯並びに影響するものは歯の大きさや形、顎の大きさ、形、生えてくる時期や順番など。

これらに関して誰も手を加えることはできず、すでに決まったことになります。

 

後天的とは、生まれ持ったもの以外の要因です。

歯並びに影響するものは一番わかりやすいもので矯正力。

他に舌や頬の筋肉による圧力、噛む力など歯に力が掛けられるものすべてです。

 

今回写真でお見せしているものは先天的な顎の成長量

上あごは成長量が多く、下あごは成長量が小さい

ということも要因にありますが、一番の要因は下唇を内側に巻き込んで吸うという癖にありました。

 

下唇を巻き込んで吸うという状態はどういう状態なのか細かく分析していくと

口がやや半開きで下の前歯の上に下唇が入り込み、更に上の歯が下唇を挟むように乗っかる。

 

ここで歯と力を分解してみると、

下唇を中心として上の歯には下唇が間に入り込んできたことにより歯が上前方に押し返されます。

下の前歯では下唇が内側に入りこんできていることによって前から奥の方向へ押し込められ歯が内側に傾きます。

 

そうして上の前歯は前方に、下の前歯は後方に傾き、歯の傾斜によって相対的に出っ歯が完成してしまうのです。

 

これは咬唇壁と呼ばれ出っ歯をつくる悪い癖となります。

悪い癖（悪習癖）はこれ以外にも複数あり、爪を噛む癖や舌を前に出しながら飲み込む癖などでこういった行為によってさまざまな歯列不正が起こります。

歯並びが悪い場合にはまず矯正＝お金がかかると考えるのではなく、癖を治して自然に治るのかを歯医者さんで相談してみましょう。