親知らずにできた腫瘍！？

パノラマレントゲン写真では先ほどもお伝えした通り多くの情報が得られます。

歯を支える歯槽骨がどれだけ吸収してしまっているのか、顎の骨の中に異常はないか、親知らずはどういうふうに生えているのか、顎の関節は異常がないか、副鼻腔に異常がないか、過剰や異常な歯がないか。

考えていなかった内容でさえも見ることができます。

 

今回もお口の中だけの情報ではわからなかった親知らずの情報がこのレントゲンで診ることが出来ました。

親知らずは上下左右すべて埋まっています。

下の親知らずは横向きに生えています。

 

ここで向かって右と左では埋まり方に違いがあります。

向かって左では歯の頭と手前の歯の間に黒い影があるのに対し向かって右では手前の歯との隙間はありません。

ではどちらが問題か

向かって左が問題です。

 

実は手前の歯の根っこが溶かされています。

通常歯の周りに黒い影があったとしても他の歯に影響は及ぼしません。

しかしながら今回は他の歯にまで影響を及ぼすほどの問題のある状態です。

 

嚢胞と呼ばれる黒い影であれば歯を取り囲むように大きくなっていきます。

腫瘍と呼ばれるものであれば他の物を溶かしながら大きくなっていきます。

 

今回はレントゲンを撮らないとわからないものでした。

当院では腫瘍かどうかの検査を行っておりません。

大学病院や総合病院で検査を行っていますので、今回は紹介状で紹介し受診していただくようにさせていただきました。

 

基本的には当院で完結できるような体制を整えていますが、専門性の高い分野においては高次医療機関へ適切な対応を受けていただけるように対応しております。