「言ったとおりに治療してくれない…」歯医者が患者さんの希望通りにしない本当の理由
2026/07/10
「言ったとおりに治療してくれない…」歯医者が患者さんの希望通りにしない本当の理由
「痛い歯だけを抜いてほしい」「削ってすぐに詰めてほしい」 歯医者に通った際、このように伝えたのに、思った通りの治療をしてもらえずモヤモヤした経験はありませんか?
「患者の言うことを聞いてくれない不親切な歯医者だ」と感じてしまうかもしれませんが、実はそこには、歯科医師が「プロとして患者さんの将来の健康を守るため」の切実な理由があります。
今回は、歯科医院側の目線から、なぜ「言われたとおりに治療しないのか」についてお話しします。
1. 原因が「患者さんの感じている場所」と違うことがある
一番多いのが、患者さんが「ここが痛い」とおっしゃる歯と、実際にトラブルを起こしている歯が異なるケースです。
人間の歯の神経は脳に近いため、隣の歯や、時には上下の歯の痛みを勘違いしてしまう「関連痛」という現象がよく起こります。
言われた場所だけを治療しても原因が治らなければ、痛みは消えません。
そのため、私たちは全体の検査を行い、本当の原因を突き止めてから治療を行います。
2. 目先の希望が「将来の大きな損失」につながるリスクがある
例えば、「痛いからもう抜いてほしい」と言われたとします。
確かに抜けばその瞬間の痛みは消えるかもしれません。
しかし、1本の歯を失うと、噛み合わせが崩れ、周囲の健康な歯まで次々に寿命を迎えてしまうドミノ倒しのようなリスクが始まります。
私たちは「今現在の希望」だけでなく、「5年後、10年後もご自身の歯で美味しく食事ができるか」という未来を見据えて判断しています。
そのため、残せる可能性がある歯は、お時間をいただいてでも残す治療を提案します。
3. 的確な診断(診察)なしでの治療は法的にできない
医療の世界では、患者さんの自己診断だけで治療を行うことは認められていません。
必ず医師・歯科医師が診察・検査を行い、正しく診断した上で治療方針を決める義務があります。
「言われた通りに削るだけ」「言われた通りに詰めるだけ」というのは医療ではなく、かえって患者さんの身体を傷つける危険な行為になってしまうのです。
まとめ
歯科医師が患者さんの言葉通りに動かない時、それは拒絶しているのではなく、「プロとして、あなたの歯を一番守れる方法」を必死に考えているからです。
当院では、なぜその治療が必要なのか、なぜご希望通りにできないのかを、必ず丁寧にご説明いたします。
もし治療方針に疑問や不安を感じた際は、どうぞ遠慮なく「なぜ?」とスタッフにお尋ねくださいね。
一丸となって、あなたの大切な歯を守る最善の道を考えていきましょう。
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